怖い。
下着に手をかけようとする大輔に
あたしは力一杯抵抗する。
「や、やめて!大輔!やめ…っ!」
「じゃあ!!」
大輔の罵声に
あたしは抵抗する手を止めた。
「じゃあ……理由を言ってくれよ…。
…んで帰るなんて言うんだよ。」
手首を押さえてた力が弱まり
大輔はあたしのお腹に力なく顔を埋める。
「海音…。俺はお前が居なきゃダメなんだ。」
悲しく響く
大輔のかすれた声。
それはあたしの心に酷く響いて
乾き切った空気を溶かしていくようだった。
「頼む……。行かないでくれ…。」
ベッドから崩れ落ちたあたしを
大輔は抱き締めて言った。
「側に居てよ……。」