「ん…っ。」


大輔の指先に
あたしはきつく唇を噛み締める。



「…海音、我慢すんなって。」

「……だって、聞こえちゃうよ…」

「…いいよ。」




重なる唇が熱い。







そうくんは…


「大輔…っ」



どんなふうに
香苗を抱くのだろう。



「海音…。」




どんなふうに触れるのだろう。





「愛してる…海音。」



愛してなんかいない。


なのに
愛のない
この行為を繰り返す。




そんなあたしを


あなたは
どう思うのだろう。





大輔のぬくもりに溺れて


汚れていくあたしを






あなたは


どう
感じるのでしょうか。