クリスマスにお正月。
短い冬休みの間にある二つのビックイベントは
浮き足立ったクラスメートを笑顔に変えた。
「はぁ。」
クリスマスも
お正月も
今のあたしには邪魔くさくて仕方ない。
恋人同士の為にあるようなこのイベントは
あたしを憂鬱にするだけ。
だってそうくんの隣に居られるのは…
「早くそうちゃんに会いたいなぁ。」
あたしじゃないんだから。
―――…
「海音。寒い?」
閉じかけた瞼を開いてあたしは首を横に振った。
「大輔があったかいから大丈夫。」
「はは。俺は湯たんぽか。」
温かい布団に包まれて
あたしは大輔の腕枕に身を預けていた。