「俺の漢字わかる?」
「…わかるよ。」
ブランコから立ち上がったそうくんは
満足気に微笑むと
まるで空を仰ぐように腕を上げて体を伸ばした。
「真の蒼。海の音。何だか似てる気がしない?」
「え…?」
背を向けたままのそうくんは
続けて口を開いた。
「ブルー。俺達の共通点。」
共通点……。
ブルー。
深い深いブルー。
それは
真の蒼さで響く海の音。
「そうくんって…ロマンチスト?」
「なーんだよ。せっかくいい事言ったのに!」
からかうように笑うあたしに
少しだけ拗ねたフリをするそうくん。
ねぇ。
あたしはまだ
綺麗な真の蒼さ
ブルーで居られてるかな?
ねぇ。
あたしはまだ
あなたを好きで居ても
いいのかな。