大輔は今もずっと
あたしの事を好きでいてくれる。
それは痛い程よくわかっていた。
なのにあたしは
相も変わらず
してはいけない恋を追いかけていた。
「お台場混むかなぁ?」
「クリスマスは混むでしょ。あたしはまったり過ごしたいけどな。」
そんなあたしの回答に
海音は夢がない。そう言われた。
夢か……。
香苗の言葉に
心の中で呟いた。
夢なんて叶う訳ない。
だって夢は自分で掴む物だと思うから。
叶う。
そう思っているほど
夢は簡単に掴めないものだ。
あたしはまだ
その夢を掴めてはいない。
夢の途中を
あたしはただ一人彷徨ってる。