高校生活の終わりを間近に控えて
今更ながら時間を無駄に過ごして来たと後悔してしまう。
だけど―――…
ガラガラ…
教室の扉が開いて
あたしは笑顔を向けた。
「おはよう。」
そう声を掛けたあたしに
「おはよ。」
と笑う香苗。
「…嘘……香苗?」
香織達が目を丸くして驚いてる。
「おはよ、みんな久し振り。」
懐かしい香苗の制服姿。
「香苗~!!」
感きわまった雅美が
香苗に飛び付いて泣き出した。
そんな姿に
あたしと香苗に笑顔がこぼれる。
あたしがそうくんの事を好きだと知ってた。
そう告げてくれた香苗は
あの後あたしに
こう言ってくれたんだ。
「あたし、9月から学校行こうかな。」