振り返ると
真っ黒に日に焼けた
あたしと同い年くらいの女の子が後ろに居た。


「人探し?」


眩しい笑顔のその子は続けてこう言った。




「背が高いかはわからないけど…。


今日朝方、すぐそこの道路でバイク事故あったよね。」




え―――…



その言葉に心臓を掴まれる。



「何か若い男の人だったみたいだけど。トラックと激突したとか…。」

「その人、どうなったんですか!?」


震えが止まらない。




掴みかかるあたしに
驚いたように後退りした彼女は

「…さぁ…。そこまでは知らないけど…。

多分、×××病院に運ばれたんじゃない?」
と少し戸惑いながらも答えた。


その言葉を聞き終えたと同時に
あたしは走り出す。





目頭が熱い。


震える足か思い通りに前に進まなくて。





閉じた瞼に

そうくんが見えた。