タオルケットを掛けて
ソファに横になる。
今日の目覚めは最悪だった。
いや
今日だけじゃない。
香織達とプールに行ったあの日。
香苗とそうくんを見掛けたあの日から
あたしの目覚めはいつも最悪だった。
夢にまで見てしまう
二人の姿。
「……重症だな、あたし…。」
一人のリビングに
あたしの渇いた笑いがこぼれる。
これ以上
考えても無駄なのに。
体と心は別物で
無意識に考えてしまうんだ。
香苗とそうくんが
今、どうしているのか。
「はぁ……。」
もう何度目かもわからない溜め息をつき
あたしはテレビの電源を消した。
そして深く瞼を閉じる。
そんな時
♪~♪~♪
テーブルの上で携帯が鳴り響いた。