そして次の日。
「ごめんね…。
ありがとう、好きになってくれて。」
真っ赤になって
告白をしてくれたクラスメートに
あたしはきちんと答えを告げた。
「……わかった。」
そう言って悲しそうに眉を下げる彼は
やっぱり
どことなく大輔に似てると思った。
「ん~っ!!」
空を仰ぐように腕を伸ばす。
「何か海音ご機嫌だね!」
「そぉ?」
香織の言葉にあたしは笑顔を向ける。
清々しい夏の太陽に
あたしは目を細めた。
頑張ろう。
どんなに今が辛くても
前を向いて歩いていかなきゃ。
大丈夫。
あたしは大丈夫。
思い切り深呼吸をして
あたしは一歩、足を踏み出した。
強くなろうと
心に決めて。