いつも傷付けてばっかりで
あなたを幸せに出来なかった。
「……あたしね、ずっと…。」
大輔に、言わなきゃいけない。
「…ずっと、好きだった人が居たの……。」
あたしを忘れて
思い出に替えて。
「ごめんね……。」
あなたの中の綺麗なあたしの思い出を
どうか綺麗に消して下さい。
「……そっか…。」
困ったように頭を掻いた大輔は
何となく、わかってた。
と呟いた。
そして
「あんまり俺の事、見てくれてなかったよな。」
そう言って渇いた笑いをこぼす。
「ありがとな。ちゃんと言ってくれて。
これでキッパリ諦めつくわ。」
涙の先に
大輔の寂しそうな笑顔が歪んで映っていた。