音一つないこの部屋に
浦吉の溜め息が響き渡った。
そしてすぐ側にあった椅子に腰を掛けた浦吉は
「この一週間、何があった?」
とあたしを見上げて問い掛けた。
真っ直ぐな浦吉の瞳。
少しずつ温かくなった日差しが
カーテンの隙間からこの部屋を明るく照らしている。
あたしはそれに答えるように
少しずつ、ゆっくりと
これまでの出来事を浦吉に打ち明けた。
途中、思い出すと涙がこぼれてしまいそうで
上手く伝えられたかはわからない。
だけど真剣な面持ちで
あたしの話に相槌を打つ浦吉は
やっぱり頼れる先生だと改めて感じていた。
「……そうか…。」
一通り話を聞いた浦吉は額に手をあてて
困ったように顔をしかめた。