「浦吉!!」
あたしは浦吉にすがりつくように
食いかかった。
まるで
救いの手を求めるかのように―――…
「香苗が学校来てないって本当なの!?」
「お前、それ…。」
「…さっき香織達が…。」
俯くあたしに
浦吉が腕を引いた。
そしてあたしを生徒指導室へと招き入れる。
「やっぱりお前ら、何かあったんだな?」
「…え…?」
浦吉はあれからあたしを気にして何度かうちを訪ねていたらしい。
だけど留守が多く
あたしだけじゃなく、家族にすら会えなかったと話してくれた。
あたしが入院してからの自宅はずっと留守がちだった。
お父さんは遅くまで仕事だし
妹は部活で帰りもまちまち。
お母さんに至っては
あたしに付きっきりで看護してくれていた。
浦吉が訪ねても会えないのは
当たり前だろう。