許されるはずなんてなかった。
あたしは
全てを失ってしまったんだ。
「……っ!」
香苗の言葉全てが
あたしをどん底へと突き落とす。
親友の彼氏を好きになった代償。
それは
あたしの全てを失う事。
これが、最低なあたしへの
神様からの罰。
わかってたはずなのに
少し期待してたのかもしれない。
優しくて可愛い香苗。
人一倍周りを気にして
弱い自分を隠して明るく振る舞う。
自惚れてたんだ。
どこかで
きっと許してくれるんじゃないかと。
そんなはずないのに。
あたしは
何一つ伝え切れずに
恋人、好きな人。
そして親友を失ってしまった。