刺すような光。
体が熱くて
頭がぼーっとする。
あたし……。
「海音?大丈夫?」
覗き込んであたしの頭を撫でてくれたのは
お母さんだった。
あぁ、そうか。
あたし倒れて……。
「もう、雨の中何してたのよ。」
「……。」
朦朧とする意識に
あたしは黙り込んだ。
そんなあたしに溜め息を落として
「熱あるみたいだから、ゆっくり寝てなさい。もう出歩かないでよ?」
とお母さんが布団を首元まで掛け直す。
「じゃあ、お母さん帰るから。また明日来るわね。」
お母さんの背中を目で追い掛け
扉が閉まると同時に
あたしは体を起こした。
ごめんね、お母さん。
あたし行かなくちゃ。