答えはいつも一つじゃない。
答えとは
人の数ほどあるんだと
浦吉がいつも口癖のように言っていた。
だから浦吉は答え合わせの前に
「最初に言うけど、これは俺の考え。それをどう受け取るかはお前次第だ。」
と付け足した。
ゆっくり
そして確実に
浦吉は説明してくれた。
「まず、沖村。お前は何で田村の彼氏を好きになった?」
「……あたしの話じゃないってば。」
ここまで来てシラを切るあたしに
浦吉が睨み付ける。
「…ごめん。もうバレバレだよね。」
全てお見通しの浦吉の瞳はさすがのあたしでも困った。
「で?質問の答えは?」
再び本題に戻した浦吉の質問。
あたしは考えた。
そうくんの事を
好きになった理由…。