その答えを聞けば
あたしは香苗と大輔。
そしてそうくんと
正々堂々、向き合えるような気がした。
「じゃあ。交換条件だ。」
「交換条件…?」
「そう。俺だけ損してちゃ割に合わんだろ。」
先生のくせに
ズル賢い。
あたしは渋々ながらも
「わかった。」と答えた。
「じゃあ教えてやるよ。」
「ちょっと待って。その前に浦吉の言う、
交換条件教えてよ。」
「嫌だね。そうしたらお前、やっぱいいとか言い出し兼ねない。」
浦吉はあたしの性格をよく理解してる。
だからきっと
浦吉はみんなから慕われるんだと思った。
「よし。交渉成立な。」
何も話さないあたしに
浦吉が勝ち誇ったように笑った。
あたしの負けだ。