エスパー?

そんなの信じてなんかいないけど
この時は本気でそう思った。




驚き目を丸くするあたしに

「やっぱ図星か。」
と何故か浦吉は困ったように溜め息をはいた。



「何で……。」

「教師の勘だ。」


勘?
どれだけ勘がいいんだ、それ。


そう思ったけど
口にはせず黙った。





「なんて。嘘だよ、嘘。そんな勘がある訳ねぇだろ。」

この教師はどこまでふざけてるのだろうか。


段々腹が立って来たあたしに浦吉が続ける。




「この前さ、お前がびしょ濡れでドラッグストアーから出て来たの見たんだよ。」

「え…?」


唖然とするあたしに
浦吉は言った。




ここ最近、授業も寝てばっかりで
具合悪そうにしてたからもしかして…

そう考えてたらドラッグストアーであたしを見掛けて
確信を得たと。