『眠い。春ってどうしてこんなに眠いんだろ。』
『海音、最近寝過ぎじゃない?』
『虫歯じゃないの?』
『大丈夫?顔色悪いよ。』
~♪~♪~♪
真っ暗な部屋で携帯が鳴る。
あたしはゆっくりと手を伸ばし
通話ボタンを押した。
「……はい…。」
『海音?さっきからメールしてたんだぞ?』
「大輔……。」
電話の主は大輔だった。
『話あるんじゃねぇの?』
話…。
そう言えば約束してたっけ……。
『海音?聞いてんの?』
「…ごめん、何か具合悪くて…。学校も早退したの。」
『え?大丈夫なの?』
電話越しに響く大輔の声は
心配してくれてるのか優しく聞こえた。