落ち着いたはずの心臓が再び騒ぎ出した。
怖い……。
それはあまりにも大きな恐怖感を
あたしに植え付ける。
だけど、この不安が消えない限り
あたしは前に進めない。
そうくんと、一緒にいられないんだ。
そして
あたしは震える手で袋を破り
検査薬を目線の高さまで持ち上げた。
雨に濡れ寒くて震えているのか
それとも
これから訪れるかもしれない絶望に
震えているのか
わからない。
大丈夫、大丈夫。
生半可な気持ちで
大輔を捨て、そうくんに飛び込んだんじゃない。
大丈夫。
きっと、気のせいだ。
この体調は
きっと、寝不足のせい。
そしてゆっくりと
目を開いた――…