鼓動が音を立てる。
痛みとは
同時に苦しさをも与えてくる。
それは、あたしが
生きている証拠。
「驚いたか?」
「…そりゃ…ね…。だって浦吉、悩みなさそうに見えたから。」
「失礼な奴!」
浦吉のデコピンに
あたしは目を瞑った。
「暴力反対ー。」
「これは暴力じゃない。愛情表現だ。」
そんな愛情表現、いらないんだけど。
そう口にする前に
聞きたかった。
「ねぇ…。その親友と浦吉は…どうなったの?」
「どうって…。どうもしないよ。」
どうもしない?
親友の彼女と結婚したのに?
そんなサラリと済ませる問題なの?
それとも
これが女と男の友情の違いなのかな。