雨が
いつの間にか止んでいて柔らかい木漏れ日が教室の窓に影を映した。




もし
あたしが香苗の親友じゃなくて
そのままそうくんに出会っていたら


あたしはそうくんを好きにはならなかった?



「どうして…?どうしてそう思うの?」

「…どうしてだと思う?」

「もぉ。あたしが聞いてるんだよ?」



埒があかない浦吉に
あたしは口を尖らせた。





「俺も。そうだった。」

「え?」


窓の外に目を移す浦吉に
あたしは視線を横に向けた。





「俺の奥さん、親友の彼女だったんだ。」















驚いた。


世界が一変して白黒にぼやけて見える。





まさか、浦吉の奥さんも


そうだったなんて…。