Γどう?最近、忙しい?」


運ばれてきたビールを口に含むと雄二さんはチラッとあたしを見て問い掛ける。


Γあー…最近、暇ですね。売り上げもいまいちです」

Γどうぞ」


雄二さんは次々に運ばれてくる料理に手を差し出し言葉を続ける。


Γそっか。まぁ、俺の所も暇だしな。不景気っつーやつかな」

Γかもしれませんね」


あたしはそう言ってビールを口に含み、目の前に置かれている料理に箸をつける。


Γつーか、アユちゃんってクールだよな」

Γ…え?」


突然、何を言いだすやら雄二さんはそう言ってビールをゴクゴクと喉に流し込む。

飲んだ後、料理に箸をつけ薄ら笑って口を開いた。


Γいや、なんか凄い落ち着いてるなと思って」

Γいやいや、あたしもう23ですから」

Γまだ23だろ?俺なんて26だぞ」

Γあんま変わんないじゃないですか」


そう言ったあたしに雄二さんはクスクス笑みを漏らす。


Γでも入った当時からアユちゃんは落ち着いてたよな」

Γそうですかね」

Γうん、そうそう。18歳とは思えない要素だった。まぁ、俺そう言う子、好きだけどな」

Γなんですか、それ」


結局、何がいいたいのか分からない雄二さんにあたしは適当に返し曖昧に笑った。