住み慣れた所とは別世界の様に辺りビル、マンションが一面と広がる地に足を踏み入れたのは、あたしが18の時だった。

卒業と同時にあたしは住み慣れた町から離れたかった。


特に何の目的もなく、ただあたしは地元を離れたいだけに一人で違う地に足を踏み入れた。


莉子はあたしが離れる時、“嫌だよ”って涙を流してた。

莉子はあたしに着いて行きたいって言ってたけど、病弱のママがいるから最終的には莉子はママを選んだ。

その決めた結果にあたしは“それが正しいよ”って言って、あたしは一人で地元を離れた。


住み慣れた環境とは真逆の世界。誰も知らない誰も助けてはくれない。莉子だって友達一人も居ない、たった一人の生活。そんな生活も早5年。



気付けばあたしは23歳になってた――…