テーブルにあるメロンソーダを手に取り、ストローをくわえたままチビチビと飲み干していくあたしはテレビを見つめる。
いつ帰ろうか…
そんな事をつい、ふと考えてしまった。決してこの雰囲気が嫌とかじゃない。
単なるカラオケが苦手って事。何もせずにボーっとして座ってるって事が苦痛になる。
まぁ、それを踏まえて分かって莉子はあたしを誘ってるんだろうけど、それにしても退屈だ。
帰って寝てたい…。だけどやっぱり莉子の頼みは聞いてあげたいって言う、単なるあたしの少しの莉子に対する優しさだった。
いつも助けてもらってる分、あたしも莉子の誘いを断るわけにはいかない…
ゆっくり視線を下におろすと隣に居る大和の顔が目に入り、大和はソファーの上で仰向けになってスヤスヤと眠っている。
Γはやっ…」
そう小さく呟いた自分の声は大音量で流れているiPodの曲で消され、何もあたしの耳には届かなかった。