Γもー何!?」
横目であたしは不機嫌ながらにも大和に呟く。
Γもー何じゃねぇだろ。何でアユはそんなん聞いてんだっつーの!!カラオケ来て一人でiPod聞く奴なんて知らねぇよ」
部屋中に響く莉子と俊の大声に負けず、大和はあたしの耳元に顔を近付けそう叫んだ。
そのあまりにもデカイ大和の声に、あたしはさっきよりも顔を顰める。
Γだって…」
あたしは大和に聞こえないくらいの声で呟く。大和は呆れた様にあたしを見つめ深いため息を付いてソファーに深く背を付けた。
Γとりあえず俺、寝るわ。昨日寝てねぇから眠みぃんだよ…。アユ、適当に起こせよ」
Γはぁ!?えっ、ちょ…、何それ!!大和だって結局は寝るんじゃん」
Γ悪いかよ。だってアユ一人の世界に入り込むし、俺ヒマじゃん」
大和はチラッとだけ睨み付けるようにあたしを見てソファーに寝転んだ。
Γ何それ…」
Γ何か言ったか?」
不機嫌になりながら小さく呟いた声に大和が反応し、閉じていた目を素早く開けてあたしを見る。
Γ別に…」
そんな大和に素っ気なく返したあたしは大和に構わずイヤホンを耳に押し込んだ。