放課後、さっそくあたし達は駅前のカラオケ店まで足を進ませた。

大和と俊が前を歩き、その後をあたしと莉子が着いて行く。


隣の莉子は嬉しそうに微笑んで上機嫌。


Γえ、ってかこれって莉子の奢り?」


不意に聞こえた声に視線を上げると、俊は後ろを振り返りながら歩いてた。


Γえ?あたしが払うの?」

Γだって莉子が誘ったんだからそうなんじゃねぇの?」

Γま…、そうだけど。はぁ…仕方ないか。一応、皆で割り勘のつもりだった――…」

Γえっ!!割り勘ってあたしも?」


あまりの莉子の言葉についつい張り上げてしまったあたしの声にダラダラと歩いていた大和が振り返った。


Γうん。一応そのつもりだったけど…。もしかしてアユ、払わないつもりだったの?」

Γ当たり前じゃん、だって莉子の付き添いだし」

Γはいはいはい。分かりましたよ」


開き直ったように言う莉子。そんなあたし達の会話に割り込んで入ってきたのは、大和と俊の笑い声。

その2人の声が重なって辺りを響かせた。