「七瀬」


「ん?」


目の前でハガキを楽しそうに見ている七瀬と一緒にいれることが、とてもすごいことだと改めて感じた。



それもこれも、このハガキのおかげ。


「これからもずっと一緒にいような」


「うんっ」




キミからの知らせは俺に『幸せ』という意味を改めて教えてくれた。




「晴子・・・幸せにな・・?」



俺はずっと願っているよ。


「圭、買い物行かない?」


「行こうか」


「じゃあ今から用意するね」


「おう」


返事をすると、ハガキを高校のアルバムの中に挟んだ。



きっと、またこのハガキを見るときは、キミとまた会うときだから。



それまで、


「幸せの思い出話を、たくさん作っとけよ」



独り言を呟いて、俺は七瀬の元に向かった。






『幸せ』

-END-