「圭?圭宛にハガキが来てるよ」
「は?誰から?」
高校の同窓会があった日から7ヶ月が経った、日曜の暖かいお昼ごろにそれはやって来た。
「え―とね・・・谷口さんから」
「谷口?知らね―な・・・。下の名前は?」
「えーとね・・・ハルコさん。晴れに子どもの子で晴子さん」
「え・・・」
寝ていた体制からすばやく起きて、ハガキを持っている嫁の七瀬の元に向かった。
「知り合い?」
「おう」
晴子・・・俺に幸せをくれた人。
「はい」
七瀬からハガキを貰い、差出人を見た。
差出人には、『谷口 七瀬』という名前があった。
俺が知っている晴子は『空 晴子』。
苗字が違う。
それは、なによりの幸せの合図。