プルルルルルル


プルルルルルル


プルルルッ『はい、空です』



『あ、お母さん?』


『なんだ、晴子か』


『なんだはないでしょ・・・』


『はいはい、それでどうしたの?』


『どうしたの?じゃないよ。この手紙なに?』



あたしの手の中には母からの手紙が入っていた。


『なにって手紙よ』


『それぐらい分かるよ。なんでお母さんがあたしに手紙を送るの?』


電話すれば簡単じゃない。

『違うわよ。その手紙の中はあんた宛の手紙よ。

あんたが1人暮らししたこと知らない人からでしょ』


『そういうことね。分かった、ありがとう。じゃあね』


『はいはい』


プッ。


まだ手紙の封を切っていなかったから、手紙の中身が楽しみだな・・・。



ビリビリ


カサッ


封を開けると、2つはハガキが入っていた。



あ・・・。

高校の同窓会のお知らせだ。


ハガキは『出席する』か『出席しない』か丸して送ることになっていた。


あたしはすぐに『出席する』に丸をした。



あの人は来るのかな・・・?




もう1枚のハガキを見る。


差出人を見ると、驚いて手紙を落としてしまった。