.+陽太+.

「ちょっとーそこの男子達!!いい加減真面目に仕事してよ!!」

大道具係の女子達がだらだらとしている男子に文句を言う。

まあ、よくある光景だ。



 僕達は近々文化祭に向けていろいろと準備をしているところだ。


「神山くん!ここはこれでいいかなぁー?」

嫌味なおばさん役の女子が自分の演技がどうとか聞いてくる。

「あっうん。いいと思うよ。」

僕は監督としてクラスをまとめている係だ。


はっきり言ってかなり面倒だ…。


僕はふと時計を見た。


「あっそろそろ生徒会の会議があるんで失礼するよ。」

「お疲れさまでーす。」


演技練習をしている役者達を横目に、僕は教室を後にした。