美月は兄ちゃんには好きという言葉は使ったことがない。



いつもあのバカとかあの野郎とかそんな感じなことだけ。


そう、美月から好きって言われるのは僕だけの特権だよ。




ねえ。美月。

また僕にいつもみたいに好きって言って?






心臓の鼓動を早めながら、聞きたかったことを口にした。



「ねえ、美月。僕のことどう思う?」