+.陽太.+



「会長｡今月の生徒会の予算案ですが･･･｡」

僕は今月の生徒総会の原稿を書くのを止め､渡された資料を読む｡



「･･･｡ここの栽培委員会の予算をもう少し上げた方が良い｡彼らは新しい花の種を買ったりして､たくさんこの校内に緑を増やそうとしているから｡」


僕はそう言い､予算案を副会長に返す｡



彼女は分かりました｡と一言言い､キーボードに数字を叩く｡



しばらく沈黙が走る｡




･･･｡「あの!会長!」


僕はまだ原稿を書いていたので途中で邪魔されて少し怪訝そうな顔で彼女を見た｡


「なんだい?もう打ち終わったの?」


すると彼女は少しうつむき､


「いえ･･･｡まだです｡」

彼女はシュンとした様子でまた数字を叩きだした｡