「あの子、彼氏いるのかなぁ…」

…知るか。

「はい!静かにしろ!」

パンッと手を叩き、騒ぎを静める。

「水島、自己紹介してくれ!」

皆いっせいに転校生を見る。

「初めまして!
水島 沙夜です!高2の秋という中途半端な時期の転入ですけど、皆さん!仲良くして下さい!!」

明るい声で元気に挨拶をし、勢い良く頭を下げた。

もぅすっかり眠気が覚めた俺は、転校生の紹介など興味が無く、頬杖をつきながら空を眺めていた。