一歩先を歩いている俺はチラリと横目で後ろをみる。

相変わらず五月蝿い透に、相変わらず無愛想な佐伯。そしてこちらも相変わらず笑っている水島。

何も変わることなんてないと思っていた。

ずっとこんな他愛なく平和で…でも五月蝿い日々が続くと……。

そぅ…。
俺があの日を思い出し、アイツに会うまでは…





「じゃあねぇ~♪拓真は遅刻しないでねぇ~!」
「遠野、わかってるな?」
「俺、明日かぼちゃなんだぁ~」
「…ッせぇ」

とりあえず、この3人と別れる十字路に来た。

2人からの脅しと透のどうでもいい一言。
それぞれ言った後、みんなバラバラに帰る。

当然俺も、だ。