訳わからん透を放って置いて俺は黙々と作業をしていった。

一週間もあるのだからそんなに急がなくてもいいと思うのだが。

そして、隙をみてサボリに行こうとした時だった。

「ちょっと拓真ぁー!!」

ハァとため息混じりに振り向き、何だと返事をした。

「寸法測るからちょっと来てー」

と水島。

仕方ないので水島の所へ行き大人しくされるがまま。

何故か他の女子たちも一緒になって。

後ろからいいなぁ~と言う透の言葉はいつも通り無視した。

「もーいーよ♪」

と言う水島の言葉に無言で去ろうとした時、

「…遠野。お前、サボるなよ」

佐伯の放ったこの言葉が俺の背中に重くのし掛かった。