「……………。」

これは一体何だ?

「~♪~♪~」

透はお世辞にも上手いとは言えない鼻歌を歌いながら、作っている。
いや、描いてる。

それはいい。

コイツにサボられてあいつら怒られるのは勘弁だからな。

だが…描いているモノがおかしい。

「…透。それは何だ?」

少々、聞くのも恐かったがとりあえず気になったから聞いてみた。

「コレ??」

透が俺を見上げながら言うので、頷いてやった。

「コレねぇ~♪看板♪」

そんくらい言われなくても見りゃ分かる。

「そうじゃねぇ。描いてるその絵は何だって聞いてんの」

ハァ…とため息混じりに言ってやった。

「まだ拓真には秘密~♪」

ニヤニヤ笑いながら透はそう言った。

チッと舌打ちをし、殺してやろうかと一瞬迷った瞬間だった。

…その訳わからん絵と共に。