…朝から何なんだ、コイツらのテンション。

「よっ!!来るの遅ぇぞ、拓真!」

「おはよー拓真!」

「やっと来たか。遅刻ギリギリだぞ、遠野。」

わかってはいたが、頭に響く。

「…はょ」

「たっくよぉ~。今日から文化祭の準備するんだぜ?
もっと元気だせよー!!」

…無茶言うな。
これが限界だ。

「…ハァ」

ため息をつき、自分の席に座る。

いつもより妙にテンションが高いのは準備があるからか。

…コイツら、面倒くさいとか思わねーのか?

「拓真、朝からため息してると今日の幸せ逃げるよ?」

「…別にいい」

「ふ~ん。じゃあ、私が拓真の幸せも~らおッ!!」

そう言って水島はいきなり深呼吸をし始めた。

「…何してんの?沙夜。
アンタまでおかしくなったの?」

…俺もおかしくなったと思う。

「むぅ!違うよ!!さっき拓真がため息ついたから、拓真が逃がした幸せを私が吸ったの!!」

「…言いたい事は分かるけど、沙夜ちゃんの言い方だと変態っぽく聞こえるのは俺だけかな?」

「いや、アタシもだ」

…何やってんだ。