すぐに謝ってきた透から目をそらし、黒板に目を向けた。

女の子らしい可愛い字で“ハロウィン喫茶”と書かれていた。

ハロウィン喫茶?
なんだそりゃ…。

不思議そうに黒板を眺める。

そんな俺を見て水島が説明してきた。

「みんなでハロウィンの格好をして喫茶店するんだって。
楽しみだよねぇ…。」

「…。」

言葉が出なかった。

俺は絶対にごめんだ。

「拓真、サボるなよ!
一緒にハロウィン喫茶を盛り上げようぜ!
拓真がいると女の子の客がわんさか入って来るしよ!」

「…一人でやってろ。俺はごめんだ。」

「遠野に拒否権は無いよ。強制参加だからな!」

「そうだそうだ!梨華の言うとおり。と言うわけで、拓真は女の子の客寄せね!」

もぅ、何を言っても無駄らしい…。