お風呂に入ったとはいえ、腫れぼったい目は治らず、メイクでも隠しきれなかった。



そんなひどい顔のまま、仕事へ向かった。



私自身、顔のことを言われると思ってた。
けど、言われたのは、顔色の悪さだった。



早苗には、メイクじゃ隠しきれないぐらい顔色悪いわよ、と言われた。



早苗以外にも、心配そうに声をかけられた。



熱っぽいかなとは思うけど、仕事ができないほどの症状はない。



多分、風邪をひいたのだろう。











そう思ってたのに…。


急に体の状態が変化したのは、昼前、もうすぐ昼休みだという時間。



午後から使う会議資料をコピーしようと、椅子から立ち上がった。



頭から血液が抜ける感覚と、目の前が真っ暗になる感覚に包まれ、椅子に持たれるように座り込んだ。