0時10分

時間は無惨にも過ぎ去る。
待ってても彼は来ない。

もしかしたら、あの彼女と過ごしているのかもしれない。



「…ッヒック…ウ、ェッ…ッ」


私との約束さえどうでもよかったということなの?


だとしたら早めに捨ててほしかった。


こんなに傷付くことも、愛することもしなかった。



「ウッ…うぇッ…つッ」



涙は止まらなくて、嗚咽も止まらない。



傍からみたら、私はすごく惨めだと思う。



クリスマスに一人ぼっちで泣いてる女なんて…。



ごめんね。
今だけは泣かせてね。



お腹に手をあて、心の中で謝る。



現れない大好きな人を思い、泣き続けた。
















ひとしきり泣いた後、私はベンチから立ち上がった。