『おっと時間ないな』



時計を見ると、本当に時間がなかった。



話をそらされてよかった。
か、可愛いなんて、紘貴にだって言われたことなかったから照れる。



お世辞でも嬉しいけど。



私たちは、急いでご飯を平らげ、小走りで行く。



もうすぐ着くというとこで、突然上村さんが止まった。



「どうしました?」



『…』



「上村さん?もう時間ないですよ?」



上村さんの前にまわり、覗きこみながら声をかけた。



『いや、あのさ、』



気まずそうに、話し出す。
そんな行動に首を傾げる。


『…好きなんだ。原田さんのこと』



「………え?」



好き?
え、私のこと??
まさか…