苦しい思いをする度に、瑠子は病院へ担ぎ込まれる。

 そして病院で更に苦しい思いをするのだ。

 ──もうイヤ。

 瑠子の両親は発作が起きるたびに悲しい顔をする。
 
 それも瑠子は嫌だった。


 死ねばいいのにと思う反面、

死にたくない気持ちが反発し合い、

苦しみは倍増する。


「健やかに生きたい」

ただそれだけのことが、瑠子には遠い夢のように感じられた。