人を信じる──そうは言ったものの、 何をどうすれば良いのか孝久には解らなかった。 「駄目じゃん、俺」 ──そもそも何で人を信じられないんだ? 昔はそうじゃなかったはず。 何かあったはずなのだ。 孝久を変える何かが。 記憶を掘り起こし、そして思い出す。 かつての友人のことを。