「うわー お前と隣かよ。」 「やったっ 同じ班じゃん。」
そんな声が鳴り響く中、私は藤田 優(ふじた ゆう)と言う男子と隣になった。
それは、私、中山 早紀(なかやま さき)が小学6年生 11月の時の出来事である。
「おー 藤とかーラッキー、マシな人だ。」
その時私は、なりたくなかった人ではないことに喜んでいた。
「お前かよー。」
これが始まり。

「――が、この公式」
私はふと思い出した。
「そういや、4年生の時も隣になったよね」
「そうだっけ?」
「え、だって うち下敷きで藤叩いてて 遊んでたもん(笑)」

そんな会話ばかりやっていた。
やっぱ話しやすいな。そう思った

「年末のあれ見た?」
「見た見た」
「あいつがさ、「どしたのー」とか言って叫んでたよね」
とにかく楽しかった。 もっと話したいもっと話したいと思える初めての人だった。