「ゆうかの為に皆で準備した」
「ありがとう…。」

あたしがお礼を言った後に
昇太郎が口を開いた。

「てかその格好…」
「へ?」
「かなり肝いぞ」
「………。」
「それで帰ってきたのか?」
「うん…」
「よく恥ずかしくなかったな(笑)」
「忘れてたのっ!受験だから仕方ないじゃん…」

長いスカートに長いリボン。
横の髪もない2つ結び。

「こんな姿皆にみられるとか最悪…」
「記念に写メろ−ぜ」
「嫌だし!」



まだ受かった訳じゃないし
卒業した訳でもない。
だけどみんなが
あたしの為に、
準備をしてくれた。

心の底から嬉しかった。


こんな当たり前のような
幸せが壊れるはずない。

そう願ってた…。