その日の夜、
あたしはひろきの家に来た。
ピンポーン
チャイムを鳴らして
すぐにスウェット姿の
ひろきが出てきた。
「……。」
「ひろき!あたし…っ」
「とりあえず入れよ」
「うん…」
あたしは部屋に入って
ベッドの上に正座した。
「どうして連絡くれないの?」
「めんどい」
「……。」
ひろきはあたしの隣に
座ってあたしを抱き締めた。
「ごめん。」
そう言ってキスしてきた。
キスはだんだん深くなっていく。
ひろきの手が
あたしの体中に触れる。
抵抗はしたけど、
無理矢理挿れられた。
「俺がお前を避けてた理由聞きたい?」
あたしはゆっくり頷く。
「冷めてきたから?」
「え……?」
「お前と居てもドキドキしないし」
「じゃあ、さっき何で…」
「したかったから」
「誰でも良かったんだ」
「だな」
「どうせあたしに会わないで浮気してたんでしょ?」
「おう」
意外とすんなり認めた
ひろきに苛立った。
「もういいよ…別れて。」
「わかった」
「じゃあねっ」
あたしは涙をこらえながら
家を飛び出して行った。