「分からないから、貞永の願い、聞いてあげるわよ」



「あゆ」




貞永は知っているのだろうか。

あたしが本当は、はっきりとした答えを持っているという事に。



眩しく光る星々、どこか神秘的な夜空があたし達を見守る中、貞永がそっと口を開いた。




「宿題の答えは―――だよ」



「そ…そうだったんだ」




貞永の口から発せられる解答は、あたしの予想とまったく同じ。


初めて気付いたような演技を繰り広げるあたしは、貞永に初めて勝てたような気がして、少し嬉しくなった。




「という訳で、俺の願いをひとつだけでいいから、聞いてもらっていいか?」



「…うん」




次の瞬間、ハッキリと、大きな声で、貞永の純粋な願いが語られた。




「―――永遠に、俺の隣に居てくれ」




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