「冬馬…、あたしね、蘭が最近変な理由、なんとなく分かるの」
「うん…」
「だけど、この事はあたしの口から言ってはいけない。…絶対に」
絶対に打ち明けない、という強い意志を持って、あたしは冬馬と向き合う。
蘭と菊池の問題は、あたしや冬馬でさえ、踏み入ってはいけない領域だと思うから。
「だけど、これだけは言える。…冬馬は何があっても、蘭を受け止めてあげて」
「あゆ…」
「お願いだから、蘭を支えてあげて」
…菊池との関係がある。
この事は冬馬に伝える事は出来ないけど、不安定な蘭を支える事なら、今の冬馬には可能な事でしょう？
本当に好きならば、全てを受け止める覚悟を、決めなきゃ。
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