「意外と決まるの早かったなー、もっとみんなの予定とか合わなくて決まらんかと思ってたわ」


「それだけみんなが暇人ってことじゃね?」


先輩の言葉にテツ先輩が鋭いツッコミを入れてみんなで笑った



「ねぇ、予定も早く決まったから今からどっか遊びに行かない?それに今日金曜日だから明日はみんなも休みでしょ?夜ご飯とかでも食べに行ったりしよーよ!」



ナツがうきうきしながらみんなに提案した


そしてみんなその提案には賛成で一度家に帰ってからもう一度会うことになった



家の方向のこともあるので必然的に私たちは二手に分かれ先輩と二人っきりになった


今日ナツにいろいろな気持ちを打ち明けたばっかりで、緊張して何も喋れない


いつもなに話してたっけ?


ダメだ、考えれば考えるほどテンパっちゃって話すことが見つからない…


「…なんか喋れよ」



いつまでも会話がないことに耐えられなくなったのか、先輩が口を開いた



「え…、なんかって言われても…」


今それを必死で考えてたんですよ!



「先輩の方こそなんか喋ってください」


やっぱり話の考えはまとまらなくて、先輩に押し付けた



「俺に喋らせたら加納、後悔するかもよ?」


どういうこと?


先輩が何を話そうとしているのかさっぱり分からなくて、顔を見る

その顔はからかっているようにニヤリと笑っていて、でもどこか切なそうな顔だった。