「…崇哉?」



しばらく動けずにいたらテツの声が聞こえた



「大丈夫か?」


「ん、もうすぐ競技始まる感じ?ごめん、行くわ」


「…なんかあった?」



腕を掴まれグラウンドへ行こうとするのを阻止される


「あったと言えばあったけど、とりあえず競技言ってくるわ」


それを聞いてもテツは俺の腕を離してくれなくて、今度は誰かに電話をかけ始めた



「テツ?」


「勝手で悪いけど崇哉の代わりに違うやつに出てもらうことにしたよ」


「は?いいよ、俺出れるし」


「そんな泣きそうな顔で?」


!?


「そんな顔してるか?」


「うん、だから話聞かせてよ」



そんなテツの優しさにちょっとだけ感動して俺はテツに全てを話した